おれ的わたし的2012ベスト | ||
■お名前
ケン子
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■オールウェイズI・Y・O / 松本伊代 伊代はもう30周年だから!中森明菜、小泉今日子と言った現役感ある同期がいるせいか、自分の名前が歌詞に入ったあざと過ぎるデビュー曲のせいか、これまで積極的に聴こうと思わなかった・・が、デビュー30周年記念オールタイムベスト発売を機に、彼女の楽曲に触れた。彼女の場合は、よくありがちな背伸び、気負いがなくすべて等身大。スタッフも彼女の成長に合せ、見合うプロダクトを提供してきたことがとても素晴らしく感動した。 初期アイドル期の鷺巣詩郎氏のアレンジは、当時のアメリカンサウンド満載な上に、日本もバブル期で、この上ない能天気さ。今ありがちな「空元気」さがなく素晴らしい。 本人作詞の30周年記念ソング「Always Love You」はファンに向けた、素晴らしい楽曲。 ■腕の中のスマイル / 渡辺真知子 こちらはデビュー35周年記念アルバム。自身のレーベルを立ち上げ、自分の作りたかったアルバムを、一緒に作りたかった人と作る、という彼女の思いが詰まったアルバム。 新曲こそ少ないが、これまでの名曲をオーケストラ、一人多重録音のコーラス、などそれぞれ新たな解釈でリプロダクトされた楽曲は、新たな感動を運んでくれた。 ラストに収録の、デビュー20周年時に作成された「歌って歌って恋をして」は、歌うことで紡いだ人と人との絆を歌った大名曲。 ■DELICIOUS / JUJU もともとはジャズシンガー志望だった彼女。念願かなって作ったジャズ盤は、最も有名なアーティストのアレンジに忠実ながらも、普段の「恋愛の語り部」であるJUJUの部分でない、「シンガーを夢見てNYへ渡った」パーソナルなJUJUが出ている好盤。 最初と、最後にオリジナル曲が収録されているが、それもまた秀逸。パーソナルな部分が強調されたこのアルバムだからこそ、「NYという街に恋した彼女の後日談」に聞こえる「みずいろの影」はラストを飾るにふさわしい、ささやかだけど心に残る1曲。 ■一途 / 研ナオコ 宇崎/阿木コンビの新曲を含むミニアルバム。演奏はハーフトーン系のミュージシャンで固められ、女性の中のダンディズムを強調した作り。少し人を突き放したような彼女の歌は都会っぽく、決してしみったれた雰囲気にならない。 浅川マキのカバー曲から、自身のヒット曲のセルフカバーをゴスペル調にリアレンジするなど、シンガーとしての彼女の魅力が詰まっている。 ■鼓動の秘密 / 東京女子流 Avex製のアイドルの中でも、歴代で一番好き。すべて松井寛氏のプロダクションで贈る楽曲は、とにかくグルーブ重視の生音風(あくまで風)。 まだミドルティーンの彼女たちの歌声は幼いが、切なさを知らない彼女たちだからこそ、「切なさ」を感じてしまうような気さえしてくる。 「頑張って いつだって 信じてる」、「おんなじキモチ」といった等身大かつ王道すぎるほどのアイドルソングは大団円必至。そして、ソウルフルな「ヒマワリと星屑」は完璧! 「序章」にふさわしいアルバム。 ■歌物語 / 薬師丸ひろ子 シンガーであり、女優である彼女。彼女の聖なる声は、清らかな澄んだ空気のように崇高である。ディスク1のシングル集は、当時の松田聖子プロダクトとほぼ同メンツ、ユーミン、松本隆、来生たかおなどに提供された一流としか言いようがない引きの強い楽曲が並ぶ。吉田美奈子、中島みゆきなどアクの強いアーティストの楽曲も彼女の声が、すべてをろ過し、優しく降り注ぐ。 KIROROプロデュースの新曲、「僕の宝物」は近年の母親役の多い彼女にリンクする優しく寄り添うような楽曲。最高 ■コイズミ・シャンソニエ / 小泉今日子 すべてが惜しい女、小泉今日子さんのデビュー30周年記念アルバム。「等身大の私の歌」=「シャンソン」という解釈らしく、シャンソンは数曲にとどまっているが、すべて実力不足の逃げとしか思えない彼女が歯がゆい。 テレビ番組でのアイドル時代の楽曲を再披露しているが、時すでに遅し。 顔面崩壊度がひどい上に、歌も雰囲気だけ。 もっと早く自分の中のアイドル性に向き合う活動をしてほしかった。 ■BLOSSOM PLANET / BLOSSOM DEARIE 2012年のアルバムではないものの、よく聴いたブロッサムディアリー晩年の作品。 彼女の楽曲ではなく、彼女が思い入れのあるコンポーザーの楽曲を歌った作品。ニューヨークのクラブで、亡くなる前まで歌っていた彼女らしい小品が並ぶ。 マリアマルダーなどに愛されたフランチェスカ・ブルメンタルの「Lies of handsome men」は昔の恋を懐かしむような切ない仕上がりで、聞いている私も過ぎた日をつい思い出してしまう。 ■MARIAH CAREY / CHAPTER 2 天下スター・マラ姐のブート盤。これまで、シングルのカップリング、ヴィニールのみに収録されたリミックスを一挙に収録した好企画盤で、ブートとはいえ侮れない。 音質の悪さが際立つが、彼女が、肉迫してきたHIP HOPの豪華メンツによるリミックスはオリジナルと全く違ったカラーの曲に仕上がり新曲のよう。天国のおばあちゃんへ贈った「BYE BYE」のJAY-Zによるリプロダクションは完璧そのもの。 彼女は、ヴォーカリストとして最高であるが、バラード歌手にならず、しっかりポップな存在でいられる稀有な存在。そして、彼女の声は聴く人に幸福感を与えることを改めて実感。 ■川島なお美 / Actrice シングル盤ながら強力すぎる、なおはん渾身のシングル。「これまでの集大成」と意気込み本人が「鎧塚小々夏」名義で作詞! 集大成と言いながら「ウソの涙で生きてきたわ」「勝負下着の色を迷って待ち合わせに遅れた」など、どこが集大成かわからないうえに、カラオケの音源かと思うほどのチープなトラック。最後の大サビではフランス語で歌い、まさにこれ!これこそがエンタテイナー! |
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■2012年以前にリリースされた作品で、よく聴いた音楽 ■PHOENIX / Alphabetical 大学生のころ、すごく流行っていたのに、聞かなかった。すごく好きだった男の子が聴いていたアルバム。 東京を離れてから2年、離れてから、東京への愛情がより育った気がする。出会った人や街が何を与えてくれたか、それを改めて考える時間が、田舎にいてたくさん出来たからかもしれない。私がいたあの時間、あの瞬間は私しか知らなくて、それはもう2度と戻らない。 誰もが胸の中のスーツケースに、その人にしか解らない思いを詰め込んで生きていくんだと、思うと、自分の人生が少し愛しくなった。 アルバムに関して言えば、サウンドは申し分なく、彼らが好きなディアンジェロやTangerine Dreamなどの影響が伺えるリズムプロダクションなど、音楽が好きなバンドだということが伺える。 |
■今年のこの1曲
■キューティー・マミー / MICKEY MOUSE MARCH
堀ちえみ・早見優・松本伊代の3人からなるユニットが、まさかの世界のディズニーの最重要曲をユーロビートでカバー。
脳みそぐちゃぐちゃになりそうなユーロビートにアレンジしたavexのブレなさに感動しました。
■ライブ、イベント等々で良かったもの MARIAH CAREY / THE ADVENTURES OF MIMI 体型ひどすぎ!女子プロの興業と見まがう構成。 スタッフの悪意さえ感じる10年前の演出。しかし、それを凌駕するマラの歌力・・ |
■音楽以外のベスト10 女子力アップムービー「GIRL」についての思う10のこと TBSが総力を挙げて制作した日本版「SATC」といえる「GIRL」。 ひとつもSATCに追随できてない理由を考察する 「恋におしゃれに頑張るGIRLたちに向ける」と言っておきながら、主人公全員が恵まれすぎな環境。お金にも、男にも困っていない。 その上、まだ不満があり、もっともっと幸せになりたいという強欲かつ贅沢な悩みを抱えた女の映画だった! そして、すべてをヤンキー雑誌に変えてしまう派手な顔の持ち主「香里奈」 どの映画も全部同じ演技「麻生久美子」、年増モデルあがり「吉瀬美智子」 きつい顔つき以外見どころがない「板谷由夏」が、映画に「いらない」華を添える。 1、「人生の半分以上はブルーなの!」 麻生久美子演じる聖子が、仕事がうまくいかない状態で同窓会へ行き、旧友が母親になっているのを目の当たりにし、いらだちまくって言い放った一言。 女子力UPムービーと謳いながら、元も子もない発言 2、「コインで決めましょ」 嫌がらせをしてくる部下に、会社に残るのは自分か相手か、コインで決める!とギャンブラーな聖子(麻生)。 そもそも社内でいら立ちすぎ 3、「がんばらせてよ」 シングルマザー孝子(板谷由夏)が、「もう頑張らなくてもいい」と労う友人に逆ギレ! 人の労いにもつっかかるのが30代ガールです。 4、「シングルマザーって社会的弱者なの?」 逆ギレの続き。「自分が決めて、離婚して子どもを引き取ったんだから」同情されなくても結構です!とさらにキレる孝子。 5、「女と暮らすのが嫌なら、土俵の上で暮らしなさい!」 何かにつけ、男尊女卑発言を繰り返す聖子(麻生)の部下に対し、キレた聖子が放った言葉 男尊女卑が根付く古風な社風にびっくり! 6、「ねぇ、奥さんが自分より給料が高いって、いや?」 家事など一切をしない聖子(麻生)が、自分は不出来な妻なのかと不安になり、その不安が、いらない本音となり、夫(上地雄輔)に向かってこの一言! 自分の不安な気持ちさえ、トゲに変え、相手に向かっていくのがガールです。 7、「Yシャツくらいコンビニで買えよ!」 出張に行く際、替えのYシャツを忘れた後輩部下(男性)が奥さんにYシャツを届けさせた場面を見つけ、キレた聖子(麻生) 8、「そうか、女の子は、いつまでたってもガールなんだ!」 映画冒頭で30歳を迎える由紀子(香里奈)は、「いつまでミニスカートをはいたり、ファンシーな格好をするのが許されるのか」自問自答を始めます。 しかし、100分過ぎ、映画のクライマックスでまさかの開き直り発言! したいことをするのがガールです。 9、香里奈が主役ではない あたかも香里奈が主演のような扱いですが、見れば解ります。 麻生久美子さんが出演時間の9割キレまくって、底意地の悪い顔を活かし、誰彼かまわずにらみをきかせます。 麻生さんが主役だったと解ります。 10、内容 そもそも、「働く女性の気持ちを詰め込んだ」と言っておきながら 会社で、家庭で、夫に、彼氏に、あたりかまわず自分の我をつきつけまくる女しか出てきません。 そんな生き方の女性は、ガールではありません。ただの「威勢のいい男」です。 絶対、見てほしい映画です。 |
■自己紹介
同性愛者。
2012年は戦いの年でした。自分とも、人とも、とにかく戦って
ぶつかるしかなかったから、
今年は、その戦いを愛情に変えていきたい