おれ的わたし的2012ベスト


■お名前
Tokyo African






2012年にリリースされた音楽で、良かったものベスト10

1.ホライズン山下宅配便 /りぼん
 日本には歌舞伎という芸能があります。
 今の少し堅苦しくなってしまっている歌舞伎からはなかなか感じられなくなってしまっていますが、
 本来歌舞伎 というものは、どうしようもないくらいバカバカしくてわけがわからないからおもしろいのだと、
 一部では言われ続けています。
 どう見てもバカバカしいのに、どういうわけか感動してしまう。そこに洗練された芸の本質があるようです。
 本気でバカバカしいことをやり通すためには、綿密な段取りとしっかりした土台が必要なのです。
 このホライズン山下宅配便は、そのライブやプロモーション活動で、
 冷静に見ればバカバカしいと感じてしまうことをやり続けています。
 ライブ中ボーカルの黒岡さんはわけのわからないことをやり始めます。
 その間、他の3人は黙々と演奏をしています。めちゃくちゃキレのある演奏を。
 なんとかっこいいバンドでしょうか。
 このアルバムは、ホライズンの活動の土台となる部分を堪能できます。
 ライブから比べると地味なのかもしれませんが、土台とはたいてい地味なものです。
 黒岡さんが、言葉の発声をしっかりする、すばらしいボーカリストだということにも気づきます。
 個人的には岡山訛りがヒロトに通じる様な気がしてかなり好きです。
 その他シングル「期待」、ボーカル黒岡さんがシャムキャッツの夏目さんと作った「自慢話」もよく聴きました。

2.中村一義 /対音楽
 中村一義を聴き続けて10年くらい経ちましたが、彼の音と詞は僕の生理に一番しっくりはまります。
 それがなぜなのかは、いまだに言葉では言い表せません。

3.うつくしきひかり /うつくしきひかり
 音が澄んでいて、凛とした気持ちにしてくれます。
 「黙祷」〜「針を落とす」〜「セカンドライン」の流れは、
 人との別れの心象風景が描かれているようで、
 ニューオリンズのお葬式のパレードの風景をまったく別の視点から描いているような気になります。

4.SUPPA BAND /KONTAKTE
 言葉の威力がすごいです。言葉数は多いのに、しっかり言葉が聞こえて、
 グッと来る瞬間がいくつもあります。
 ライブを一度も見たことが無いので、今一番見たいバンドです。

5.cero /My Lost City
 ファーストはあまりピンとこなかったのですが、今回のアルバムは
 今のライブの良さが凝縮された感じですごくいいです。
 遊びの部分もいっぱいあって、今後が楽しみです。

6.ザ・なつやすみバンド /TNB!
 何といっても曲がいい。アレンジがいい。アルバム全体の流れがいい。
 ポップスの最良の部分が凝縮されています。

7.oono yuuki /TEMPESTAS
 音楽の様々な要素が音の塊になってあふれ出してるような感じがします。
 その音の塊から、大野さんの出身地である高知の、見たこともない風景が僕の頭の中に勝手に浮かんでくるから不思議です。
 四国出身のミュージシャンには独特のリズムやメロディーを作る人が多い気がします。

8.NRQ /のーまんずらんど
 恐ろしい4人組のセカンドアルバム。いったいこの4人はどこで出会ったんだろうと思うぐらい奇跡のバンドです。
 中尾さんの関わるバンドは、日本でしか生まれない音やグルーブがしてどれも最高です。
 このアルバムを聴いていなかったら、うつくしきひかりもなつやすみバンドも聴いていなかったような気がします。
 ということは、ホライズンもスッパバンドもceroもoonoyuukiも聴いていなかったかもしれないので
 影のベストアルバムです。

9.曽我部恵一バンド /曽我部恵一バンド
 ショートショートフィルムを観ているかのようなアルバムです。
 これまでの曽我部はわりと自分自身を主人公にしているような私小説的な詞を書いていた気がしますが、
 最近は他人を主人公にしたドラマのような詞が多く、その描き方がすごくうまいので、自然と映像が浮かんできます。

10.灰野敬二関連音源(不失者 /光となづけよう 不失者 /まぶしいいたずらな祈り 「いみくずし」 「なぞらない」)
 音楽を好きだからこそ自分の聴いたことのない音楽を奏で、
 改めて一から音楽の歴史を書き替えようとする強い意思を灰野さんの音からは感じます。

11.遠藤賢司 /ちゃんとやれ!えんけん!
 2012年の初頭を飾ったアルバム。新年から背筋の伸びる思いでした。
 怖さのなかに深いやさしさがあふれています。こういうおじさん最近少なくなってしまったのでしょうか。

12.PET.DO.GU /輝きながら〜A BETTER TOMORROW
 神戸グッゲンハイムの住人たちによる7トランペット+αのアルバム。有名曲のカバーもあったりして、
 結構インパクトがすごいです。朝の目覚めの音楽でした。










次点

HYPNOTIC BRASS ENSEMBLE /BULLETPROOF BRASS
THE DIRTY DOZEN BRASS BAND /TWENTY DOZEN
Theo Parrish /SOUND SIGNATURE SOUNDS VOL.2
中村一義 /6 REMIX'N BIRDS
小沢健二 /我ら、時
遠藤賢司 /HYPER ENKEN! HYPER LIVE!
七尾旅人 /リトルメロディ
テニスコーツ /ALL Aboard!!
V.A /ウクレレ キヨシロー
パスカルズ /17才
The Tchiky's /The Tchiky's
ALTERED STATES /LIVE in TOKYO
teneleven /teneleven
Isao Suzuki×KILLER-BONG /KILLER-OMA
AZUMI /あらば
トクマルシューゴ /In Focus?
friendly hearts of Japan /friendly hearts of Japan
マリリンモンローズ /映画館
トンチ /おたから
奇妙礼太郎トラベルスイング楽団 /桜富士山
ZAZEN BOYS /すとーりーず
柴田聡子 /しばたさとこ島
ボクの四谷怪談サントラ

その他ジョンリーフッカー、ドンコベイ、ソロモンバーグ、キングカーティスなど、
ATLANTIC100タイトル1000円ベストコレクションからいくつか








>番外編 7インチ、10インチ、12インチなどのシングル

片想い /踊る理由 /すべてを
サニーデイサービス /夏は行ってしまった /One Day
曽我部恵一バンド /ROCK'N ROLL /サーカス
ハンバートハンバート×クールワイズマン /おなじ話
VIDEOTAPEMUSIC /1泊2日
EVISBEATS /いい時間
NRQ /THE INDESTRUCTIBLE BEAT of NRQ
七尾旅人 /サーカスナイト












2012年以前にリリースされた作品で、よく聴いた音楽

1.V.A /懐かしの戦後歌謡全集
 特にディスク3,4,5が愛聴盤でした。

2.Lagbaja /Ikira /Paradise /sharp-sharp!
 ナイジェリアのごった煮バンド。
 ナイジェリア国内の音楽はもちろん他の音楽のいろんな要素を混ぜ合わせる感じが
 日本人の感覚と似ているところがあってかなり好きなバンドです。

3.不失者 /THE CAUTION APPEARS
  灰野敬二 佐藤通弘 /たゆたゆと ただよいたまえ このふるえ

4.ホライズン山下宅配便 /とべばいいんですよとべばぴょんぴょんぴょん /割れ割れみなかーにばる /Hoca
 倉林哲也 /茶虎食堂
 アナホールクラブバンド /ホノボノサイケリング /泥笛
 チェンバーアナホールトリニティ /CAT
 ホライズン山下宅配便関連。ソロや別バンドもホライズンでの立ち位置とは違ったそれぞれの味が出ていてすばらしいです。
 かなり奥深いバンドだと思います。

5.SIGHTS /EL SUR

6.ALFRED BEACH SANDAL /One Day Calypso

7.oono yuuki /stars in video game /fin fur and feather

8.A /A /さかさまワルツ /ZENTOYO!

9.柳原陽一郎 /ウシはなんでも知っている

10.LOVEJOY /妙

11.THE COCTAILS /LET'S ENJOY

12.THELONIOUS MONK /THE UNIQUE

その他、エルモアジェイムス「ダストマイブルース」、レッドクレイオラ「イントロダクション」、デストロイオールモンスターズ「1974  1976」
ランタンパレード「ディスコカオスティックディスコード」「夏の一部始終」、ホットハニーバニーストンパーズ「愛と青春のハミ出し」や、
ナイジェリアのフジ、ガーナのハイライフ、トーマスビンクレーの中世音楽、浄瑠璃、あきれたぼういずをよく聴いていました。











今年のこの1曲
伴瀬朝彦 /田園都市ソウル

倉林哲也 /スローステップ


うつくしきひかり /セカンドライン
片想い /すべてを

ホライズン山下宅配便 /期待

テニスコーツ+灰野敬二










ライブ、イベント等々で良かったもの
01/20 柳原陽一郎@JIROKICHI
01/28 七尾旅人presents百人組手@赤坂ブリッツ
02/11 ソウルフラワーモノノケサミット歌初め@下北沢GARDEN
02/16 TNBとNRQ@ミュージックオルグ
03/11 yumbo,かえる科@ミュージックオルグ
03/27 やんてら企画 灰野敬二、外山明@なってるハウス
04/05  LITTLE WINGSツアー w/アルフレッドビーチサンダル、cero
04/07 キセル×ハンバートハンバート o.aアルフレッドビーチサンダル
04/12 小沢健二「東京の街が奏でる」
04/14 片想い、アルフレッドビーチサンダル、高城晶平@金沢もっきりや
04/21 TOIROCK FES
05/02 忌野清志郎ロックンロールショー@日本武道館
05/03〜5/6 祝春一番
05/17 曽我部恵一、NRQ、とんちピクルス@下北沢440
05/20 ホライズン山下宅配便の『りぼん』発売記念小宴会@なぎ食堂
05/28 片想いファン感謝祭@roji
05/29 テニスコーツ×うつくしきひかり@キチム
05/31 ハンバートハンバート@リキッドルーム
06/13 NRQ、Gofishトリオ、王舟@WWW
06/16 不失者@高円寺HIGH
06/17 キツネの嫁入りレコ発@O-nest
06/18 oonoyuuki vs kataomoi@下北沢440
06/24 うつくしきひかり@神戸グッゲンハイム
07/01  曽我部恵一バンドツアー@渋谷クアトロ
07/06 奇妙礼太郎、福原希己江@喫茶茶会記
07/08 奇妙礼太郎トラベルスイング楽団@WWW
07/14 円盤の夏祭り
07/17 大友良英×テニスコーツ@牛嶋神社
07/21 伴瀬朝彦、三輪二郎@三鷹おんがくのじかん
07/27〜29 フジロック
07/30 ザ・なつやすみバンド@下北沢440
08/04 たのしいいべんと ボギー、mmm、笹口騒音ハーモニカ@岩本町OnEdrop Cafe
08/07 片想い、平賀さち枝@モナレコード
08/08 サニーデイサービス@リキッドルーム
08/10 Recreation@江ノ島OPPA-LA
08/14 曽我部恵一バンド、奇妙礼太郎@KATA
08/16 うつくしきひかり、トンチ@風知空知
08/19 フジサンロクフェス@御殿場
08/22 奇妙礼太郎、森ゆに@晴れ豆
08/25 伴瀬朝彦@円盤
08/28 石橋英子、寺尾沙穂、平賀さち枝、うつくしきひかり@WWW
09/02 大友良英@近代美術館
09/09 片想い、三田村管打団?、両思い管打団!、かきつばた@WWW
09/10 POPO、うつくしきひかり@スタジオイワト
09/11 アルフレッドビーチサンダル、中尾勘二トリオ、横川理彦+船戸博史@スタジオイワト
09/12 ふちがみとふなと、テニスコーツ@スタジオイワト
09/18 VIDEOTAPEMUSICリリースパーティ@7th floor
09/21 ホライズン山下宅配便、シャムキャッツ@晴れ豆
09/22 ヤン富田@リキッドルーム
10/05 ホライズン山下宅配便、ガール椿、マリリンモンローズ@下北沢シェルター
10/06 りんりんふぇす@梅窓院
10/07 STARS ON@岡山 中世夢が原
10/20 中村一義、サニーデイサービス@名古屋ダイアモンドホール
10/23 「何かでてるよ」ホライズン山下宅配便他@スターパインズカフェ
10/28 クランペチーノテツンポ@シャルトリューズカフェ
10/30 ローズレコードプレゼンツ トキメキナイト@FEVER
11/02〜4 プチロック
11/03 武蔵大学学祭
11/09 サニーデイサービス、中村一義@下北沢440
11/11 ホライズン山下宅配便、cero@下北沢シェルター
11/12 灰野敬二@青山マンダラ
11/13 シネマダブニカ@青山CAY
11/14 サニーデイサービス、GREAT3@渋谷クアトロ
11/29 ホライズン山下宅配便、おとぎ話@下北沢シェルター
11/30 トイロック
12/01 とんちまつり@名古屋KDハポン
12/02 トイロック
12/14 とんちまつり前夜祭@円盤
12/15 とんちまつり@FEVER
12/21 中村一義博愛博@日本武道館
12/21 SLOWMOTION@WWW
12/22 伴瀬朝彦、藤井洋平@SOUL玉
12/24 ザ・なつやすみバンド、空気公団@モナレコード
12/30 大友良英+ReddTemple@ピットイン
12/30 テニスコーツ、梅田哲也@水道橋Ftarri

 2012年はいいライブをたくさん見れた年でした。ここに記載したライブはどれも記憶に残るいいライブだったのですが、
 中でもホライズンや片想いなどとんちれこーどの方々のライブは何度も泣き笑いするほど素敵なライブでした。
 日本の音楽文化の奥深さを思い知った年となりました。









音楽以外
02/19 文楽「菅原伝授手習鑑」「日本振袖始」@国立劇場
03/18 歌舞伎「一谷嫩軍記」@国立劇場
04/08 女流義太夫演奏会はなやぐらの会@紀尾井ホール
04/22 歌舞伎「絵本合法衢」 @国立劇場
05/25 文楽「傾城反魂香」「艶容女舞衣」「壇浦兜軍記」@国立劇場
06/29 歌舞伎「小栗栖の長兵衛」「義経千本桜」@新橋演舞場
08/15 歌舞伎「桜姫東文章」@新橋演舞場
09/20 文楽「傾城阿波の鳴門」「冥途の飛脚」@国立劇場
10/16 「浄瑠璃を読もう」出版記念@朝日カルチャーセンター
11/24 歌舞伎「双蝶々曲輪日記」「人情噺文七元結」@新橋演舞場
12/23 歌舞伎「御摂勧進帳」@新橋演舞場
12/25 歌舞伎「鬼一法眼三略巻」@国立劇場  

2012年は例年より、歌舞伎や文楽も多く観に行けたと思います。
2013年は新しい歌舞伎座も完成するので、久しぶりに幕見席で歌舞伎をたくさん堪能したいと思います、。

映画「ドキュメント灰野敬二」
 1音1音にこだわる音楽への姿勢と意志の強さを垣間見ることができ、
 このことは人生そのものにも当てはまるなぁと再確認しました。

演劇「ボクの四谷怪談」
本 橋本治 /浄瑠璃を読もう

まんが よしながふみ /大奥
 歴史的事実には割りと忠実なので、今後の展開をどう処理していくのかが楽しみです。










自己紹介
31歳。2012年いっぱいで退職、2013年より修行の日々。










2012年はどんな年?
素敵な音楽をたくさん聴けました。













過去投稿 2011 2010 2009 2008




表紙へ

inserted by FC2 system