おれ的わたし的2010ベスト | ||
■お名前
石井
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01 ソウル・フラワー・ユニオン /キャンプ・パンゲア 02 mmm/フーアーユー (CDR) 03 七尾旅人 /billion voices 04 Majestics / Lullaby of Sababa 05 La Troba Kung-Fu / La Panxa Del Bou 06 Baloji /Kinshasa Succursale 07 V.A. /Jupiter's Dance (DVD) 08 MAREWREW /MAREWREW 09 テニスコーツ /バイババビンバ (maxi) 10 青柳拓次 /まわし飲み 02.今年の夏頃、ustreamでmmm(ミーマイモー)は自宅で夫の帰りを待ちながらビールを飲んでヘラヘラと歌っていた。旦那さんが帰ってきたら「あら、おかえりー」なんつって。 そのゆるい雰囲気にニコニコしながらも、歌い上げずにぽそぽそとしゃべるような歌声に衝撃を受けた。俺にとっての美しい声というのはまさにこれだ!と。 それ以来、俺の頭の中ではmmmの声がずっと鳴り響いている。歌われている言葉の内容や流れ方を含めて歌声がひとつの楽器の音色として響く。 日本語という言語を使う人間に生まれて良かったとすら思えた。声って本当に替えのきかない楽器だ。 ということで、このCDRを取り寄せて買った日から、今年のベストは決まっていた。 01.けど、一位はこれにした。年末にリリースされたこれを聴いたら、これはもう一位にせざるを得なかった。グッときた。きまくった。何度も何度も聴いている。 とはいえ、これは「傑作」ではない。いいとこ「佳作」という感じ。決定的な大名曲は入っていないし、アーティストにその人生において何度か訪れる 才能や情熱のきらめきが結晶する瞬間を切り取ってもいない。ただ身近で身軽な飄々とした音楽だ。 で、傑作じゃなかろうと、それこそがそのまんま俺の頭の中でいつも鳴っている音だ。聴いた瞬間から全曲が俺のテーマソングだ。 というか、もう、俺そのものだとすら思う。だから抗いようがない。だから一位。だんとつに一位。無理も無茶もしていなくていい、たおやかで生活に寄りそう中にこそ、 祝祭も熱狂も反抗も全部ある、清も濁もあわせ呑んで起きながら寝言を言ってニヤリと笑えばいいね、と思うのだ。これはまるでどんとじゃないか!佐藤じゃないか...! 中川がスティールパンの音がこんなに似合う声になるとはネー。歳を取るのもまんざらじゃないねえ。 03.かたや、七尾旅人のアルバムは情熱と才能の結晶。いびつなダイヤモンドみたいな傑作。素晴らしい。 甘く美しい声とメロディの絡み具合にカエターノ・ヴェローゾを彷彿とする瞬間多数。でも、まだまだいけるはず。 この傑作を超える、誰もが心震わされる普遍的なド傑作を作ってほしい。 04.沖縄のスカバンド、マジェスティックスのライブ盤。大好きだ。伸びやかで清々しく、メチャクチャしたたか。この腰の入った爽やかさは他のスカバンドには無い最高の個性。 ずっとずーっと演り続けて欲しい。 05.ラ・トローバ・カンフーはバルセロナ・ミクスチャー・シーンの雄で、大石始さんがtwitterで挙げていたこの動画で衝撃を受けてCD即買い。 油乗りまくりの瑞々しいゴッタ煮音楽。生ではなく音源として聴くなら、俺はマヌチャオよりこっちがいいや。国内盤が3150円もするのが残念... 06.コノノno.1、ベンダビリリ、そしてバロジ。最高だ。辺境での爆発。その炸裂した光は日本でも見えた。あ、いやいや、辺境ってどこ? 実はこっちが辺境じゃね? 07.ジュピターズ・ダンスはDVDだけどランクイン。映画「ベンダ・ビリリ!」〜CD化への布石となった、キンシャサの音楽シーンのドキュメンタリー。 文字通り地面に這いつくばりながら手製の楽器で演奏する彼らのまっすぐな眼と匂いに心を射抜かれる。血も踊るダンス!女性の野良ラップ映像とか激烈過ぎるわ... 08.アイヌ音楽のトランシーさを再認識。凄まじい。ウメ子さんと同列で聴いた。早く生で体験したい... 09.テニスコーツは、この動画、そしてふらりと観た野外でのライブ、そこで買ったこのCDまでが同列で心に残っている。 10.リトルクリーチャーズにもソロにもあまりピンと来た事なかったんだけど、このアルバムのテーゲーぶりはじわじわ効いた。気を抜きたい時とか風呂入りながら良く聴いた。 以下次点。 Renato Motha E Patricia Lobato /In Mantra we'll make it right /we'll make it right Junip /In Every Direction やけのはら /The Night is Still Young Quantic Flowering Inferno /Dog with a Rope HIKARU /Sunset Milestone 星野源 /ばかのうた 住所不定無職 /ベイビー!キミのビートルズはボク!!! Terreiro Grande E Cristina Buarque Cantam /Candeia 友部正人 /クレーン HIROSHI FUJIWARA & K.U.D.O. /MICHAEL JACKSON/JACKSON5 REMIXES Antony & Johnsons /Swanlight 大友良英 /大友良英サウンドトラックス Vol.0 在日ファンク /在日ファンク Wyatt, Atzmon & Stephen / For The Ghosts Within' DJ Yogurt & Koyas - Strictly Rockers Re:Chapter 山本精一 /プレイグラウンド SHINGO☆西成 /I・N・G なかの綾 / 恋におちて 〜Fall in Love (7インチ) Gladstone Anderson /Gladdy's Double Score ハンバートハンバート /さすらい記 Trombone Shorty /Backatown ワタナベマモル /SESSiONS Cassandra Wilson /Silver Pony Tamas Wells /Thirty People Away ぞめき 壱 高円寺阿波おどり 鈴木常吉 /望郷 甲乙つけ難いなー。特に上の方に書いたやつは1位でも全然良い程。順位はただの今日の気分。 星野源は正直甘く見てたんだけど、ライブ観て見直した。最高のSSW。音源よかライブの方が断然良い。 |
■2010年にリリースされた作品以外で、よく聴いた音楽
V.A. /Rumba Blues 1940 - 1953
Slim Gaillard /The Best of Slim Gaillard
Snooks Eaglin /Baby, You Can Get Your Gun
Pal Joey /Somewhere In New York
John & Yoko /Sometimes in New York
Staff Benda Bilili /Tres Tres Fort
John Heartsman And Circles /Music Of My Heart
のうしんとう /パー
Fishbone /Fishbone
Steve Jordan /Turn Me Loose
La Troba Kung-Fu /Clavell Morenet
Dirty Projectors /Bitte Orca
Ernie Ranglin /Boss Reggae
安東ウメ子 /イフンケ
Kuknacke /ESP
Very Be Careful /El Grizz
奇妙礼太郎トラベルスイング楽団 /キング オブ ミュージック
ニーネ /8月のレシーバー
De Danann /Ballroom
Kenny Dorham /Afro Cuban
相対性理論 /シンクロニシティーン
Eddie & The Hot Rods /Teenage Depression
Cortijo /Quitate de la Via Perico
ローザ・ルクセンブルグ /ライブ・オーガスト
Crazy Ken /町田録音シリーズ volume 2
Jonathan Richman、Alex Chilton、Ian Dury、友部正人、真島昌利、夜スト、Bo
Gumbos、Tommy McCook、サム・クックは何時でも聴いているので除外。
訃報をきっかけに異才に出合ったり、引越しをきっかけに棚から発掘して聴き直したり、ツイッターを通しておもろい音楽に出会えたりしました。
■今年のこの1曲
Baloji - Le jour d'apres/ Siku ya baadaye (Independence cha-cha)
奇妙礼太郎トラベルスイング楽団 /君が誰かの彼女になりくさっても
6th Ward New Orleans Jazz Funeral(People dancing on casket)のYoutube
Imagine, Antony and the Johnsons
■ライブ、イベント等々で良かったもの
のちほど更新します...
■音楽以外でのベスト10
映画
01 ヒーローショー
02 息もできない
03 フローズンリバー
04 プレシャス
05 ベンダ・ビリリ!〜もう一つのキンシャサの奇跡〜
06 シングルマン
07 ブルーノ
08 ソウルパワー
09 トイストーリー3
10 プリンセスと魔法のキス
出来の良い映画はもっといろいろあったけど、心に残ったのはこんな感じ。
1〜5のような映画としての完成度がイマイチでも、持たざるものが真暗闇のなかで足掻くような骨身にしみる傑作が沢山出た。
「文句を言わず落ちたところで根を張れば良い」なんてクチでは簡単に言えるけど、彼らのようなクソみたいな状況で、俺は何ができるだろう?
ただ、そんな映画たちの中でも1位にした「ヒーローショー」の状況は実はゆるゆるだ。
そのゆるゆる具合が、日本での「どん詰まり」ってこれだよなぁ、と身につまされて...
マンガ
のちほど更新します...
■2010年はどんな年?
良いことも悪いこともありましたが、全くもって幸せです。
この剣呑な時代に、そう言えるのは周囲のおかげ。感謝します。センキューセンキュー。
俺が好きなのは音楽業界ではなく音楽なので、今までどおり好きな音楽や音楽家にお金を落としていきます。
また、不条理な事でその場が失われることがあれば、正当な方法で対抗します。