おれ的わたし的2009ベスト


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2009年にリリースされた音楽で. 良かったものベスト10

DJ Sprinkles /Midtown 120 Blues
 日本盤は昨年に出てるんだけど、ワールドリリースは今年みたいなので、新譜枠で。
 全てのウォールフラワー達の圧倒的な孤独を掬いとって音にしたような、悲しくも美しい音楽。
 浮遊感と沈み込む感じを併せ持ったような、ループ&持続する上モノ+控えめなリズムで80分という長さを感じさせないインナートリップミュージック。

Sorcerer /Neon Leon
 21世紀のShuggie Otisがここに!と感嘆した1st「White Magic」より若干ギターが目立たなくなってサンプリングが多用されるようになったのかな、と感じたけど
 圧倒的な彼岸感、屈託のなさは相変わらず。今後が最も楽しみなミュージシャンの筆頭。

Whitest Boy Alive /Rules
 Erlend Øye (Kings Of Convenience) のエレクトリックサイド、とでもいうべき4ピースバンド。
 前作「Dreams」よりキーボードの存在感が増し、まるでブラコン/R&Bに傾倒していた頃のMarcos Valleのような、
 怪しさを含みつつも耳当りはまろやかアーバンなサウンドが素晴らしい。

Meanderthals /Desire Lines
 Idjut Boys+北欧ディスコDJ/プロデューサーRune Lindbækのユニットということで快楽的な方向に傾くのかと思いきや全体に生真面目な印象で、
 ラストのピアノメインの曲にはDJ Sprinkles / Terre Thaemlitzにも通ずる静謐さすら感じられた。
 なんとなくトロピカル、チル要素高め。西海岸勢とはまた違ったタイプの彼岸感。

Tony Allen, Jimi Tenor /Inspiration Information Vol. 4
 まさかこんな肉感的な音を出す方向に行くとは思ってもみなかったここ数年のジミテナー。
 メロウな多幸感とグルーヴが絡み合うJimi Tenor & KAVU KAVU名義の「Joystone」が個人的には白眉だったけど、
 アフロビートを確立した名ドラマーとの競演でグルーヴ粘度が倍増した今作の出来も素晴らしい。

Dãm-Funk /Toeachizown
 90年代カリフォルニア・ファンクの生き証人デイムファンクによるオール電化ファンクな2枚組大作デビューアルバム。
 ありそうでなかったぶっといマシンビートとフワフワとしたシンセのみの組み合わせで生み出される妙なトリップ感も十二分に特徴的なんだけど、
 一番の肝はやはりその容貌からは想像もできない、過剰に甘くセクシーなボーカルなのかも。

kings of convenience /Declaration of Dependence
 Whitest Boy Aliveでバンド的、エレクトリックなサウンドアプローチに満足したからか?
 全曲ドラムレスで完全アコースティック仕様だったキングスオブコンビニエンスの新作。こういうのを聴きたかったんです僕は。

Q-Tip /Kamaal the Abstract
 幻の2ndはやはり本来の発売時期である2001年に聴きたかった…。
 ソロとしてではなくATCQの新作として出てたとしても個人的には納得いくぐらい、“「LOVE MOVEMENT」の次”を感じさせる音だと思った。
 これがもし解散後に1stソロとして出たら本当に衝撃だったろうな、とも。

V.A. /KITSUNÉ TABLOID by Phoenix
 KISSとThe ImpressionsとD'AngeloとTangerine Dreamが同じトーンで聴くことができるとは…!
 フランスの代表的バンド、フェニックスのメンバーのフェイバリットを集めたこのコンピ、聴後感はとことん地味ながら聴き込むと沁みる名曲ばかり。
 数年後にはひょっとして伝説的な名セレクションとして語り継がれるのではなかろうか。

CRAZY P /Later
 ダンクラ色濃いファンキーエレクトリックミュージックを生み出すユニットCRAZY PによるミックスCD。
 本体の音からすると地味というか、焦らしに焦らしてさあここから、というところで終わる印象だけど不思議と悪い感じはせず。
 欲を言えば2枚組みでここからの盛り上がりを聴きたいとも思ったが、この後の盛り上がりは僕らのアルバムで!ってことなのだろうか?








■2009年作品以外で、よく聴いた音楽
昨年辺りから以前は見向きもしなかったミックスCDを色々と聴くようになったので、こちらではそれを挙げてみようと思います。

JAZZANOVA, Mr. Scruff /SOUTHPORT WEEKENDER Vol.7
 個人的にはメロウなソウル/ファンクをふんだんに詰め込んだナイスなミックス
 (特に、多幸感溢れる曲群を見事な手捌きで繋ぐ前半の展開は圧巻!)であるmr.scruffサイドに尽きる、
 これ1枚だけでも充分お釣りが返ってくるほどの素晴らしい内容なんだけど、美麗→トライバル→ミニマルと軽やかに行き来するハウス、
 ブロークンビーツ見本市をダンクラファンクで華麗に締めるJAZZANOVAサイドも実は相当に良かったり。
 おそらくどっちを目的に買ったとしても他方で新鮮な発見ができるのではないか、そんな可能性に満ちた作品だと思う。

Lindstrøm /Late Night Tales
V.A. /Prins Thomas presents Cosmo Galactic Prism
 北欧ディスコダブの代名詞的存在が(時期は異なるが)出したミックスCDはどちらも激しい雑食っぷり、
 ごった煮感溢れるものだった。踊れるか踊れないかは最早些末なこだわりに過ぎない。
 というのは僕が勝手に感じたことだけど、そんな気概を垣間みたような気が。
 彼らのルーツでもあろう所謂ダンスミュージックの枠に収まらない曲や、ファンクやディスコ等の“黒い”曲、
 そして本領のバレアリックな楽曲などを集めた雑多で多岐に渡る内容ながら、それでも何らかの統一感を持っているように聴き通せてしまう。
 どちらも圧巻としか言い様のない内容だった。

V.A. /MOTIVATION 6 Adult Oriented Click Nonstop-Mix by MOODMAN
 冷徹な印象の無菌室ビートが徐々に熱量を増し最後には盛り上がるフロアが目に浮かぶような“踊れる”ビートに変貌していく様が見事。
 名前は聞くもののあまりよく知らない人だったんだけど、その人となりを含め俄然興味を持ち始めた次第。

Danny Howells /GLOBAL UNDERGROUND #27 MIAMI
 プログレッシブ・ハウスという普段の僕には馴染みのないジャンルの代表的DJによるミックスなんだけどこれは素晴らしかった。
 重過ぎないビートの上をディレイを多用したシンセ群が流れるように入れ替わり、終始攻撃的になることなく緩やかに曲が展開していくので非常に聴きやすい。
 レイハラカミを愛聴してる人なんかはわりと受け入れやすい音なんじゃないかと。

Moodymann /Moodymann Collection
 ムーディーマンは実はそれほど好きではないんだけど、自らが代表曲をミックスしたというこのベスト盤は今年購入して結構頻繁に聴いていた。
 あの独特のドロッと黒い曲群が2〜3分で矢継ぎ早に切り替えられていくのもまた違った高揚感があり、ある意味トランシー。

Global Communication /Fabric 26
 UKの伝説的テクノユニット、現在はそれぞれが名プロデューサーとしても活躍するGlobal Communicationによるミックスは
 その鮮やかな手腕に耳を奪われる。ダウンテンポ、ヒップホップからブロークンビーツを経て4つ打ちへと鮮やかに移り変わり、
 最後にはチルアウト曲まで用意されているという念の入り様。

Faze Action /Later
 何でも「イジャット・ボーイズと並ぶ90年代UKバレアリックハウスサウンドの立役者」だったというベテランデュオFaze Actionによる、
 ブギー/ディスコ/ソウル中心の黒くて踊れるミックス。
 最近増えた80年代ディスコ、イタロ系ミックスなんかと同列に聴ける内容、だと思う。

V.A. /Masters At Work presents West End Records
 ニューヨークハウスの代名詞的存在がガラージクラシックの代名詞的レーベルの豊富な音源を贅沢に使い2枚組のミックスを作る。
 悪かろうはずはないんだろうけど果たして実際は…もちろん最高だった。
 終始ユルめのBPMで(途中シフトアップするところもあるけど)ドロッとネチッこく責め続ける感じファンキーソウルミックス。

Simon Dunmore, DJ Spen /Deep Down & Discofied
 厳密にはミックスではなくミックス風のギャップレス再生っぽいんだけど、非常に良かったのでミックスとして紹介。
 所謂ダンスクラシック的な、ディスコと言い切るにはいささかソウルフルな80sソウルやファンクが2枚組にこれでもかってくらいに詰まった太っ腹な内容。









今年のこの1曲
かつてのファンとしては、ユニコーン「WAO」ですかね、やはり。
まさかの復活、まさかの快進撃…。







■自己紹介
CDを聴いた感想を書いたり消したり、音楽を作ったり作らなかったりしています。








■2009年はどんな年?
「停滞」の一言に尽きます。来年はどうにかしたい…。










初投稿ヽ(´ー`)ノ

 




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