おれ的わたし的2008ベスト


■お名前
コウタロウ





■2008年にリリースされた音楽で、良かったものベスト10

1位以外は純粋に聴いた回数が多い順番です。

1. Jimi Hendrix /Jammin' With Jimi
若かりし頃、ジミヘンの曲のイントロがやけに妖しげに感じた。だがアルバムを通して聴いたら、あまりにも古臭くて野良猫に向かってブン投げてやろうかと思った。
でも20代の半ばにふとジミヘンの悪魔的な吸引力に引き込まれてハマってしまった。それ以来…。
このヒトのオリジナル・アルバムはぶっちゃけイマイチ。むしろスタジオ・デモやライブ音源などの未発表音源の方が息吹も吐息も感じられる。
今年ジミヘンのギターが1億600万円で落札された。

2. Erykah Badu /New Amerykah Part One: 4th World War
怪しい風貌とは裏腹にかなり知的なヒトなのでしょう。シンプルながら力強いトラックをバックにシリアスに歌うのは、彼女の子宮で感じた今のアメリカなのかもしれない。
熱っぽい曲もあるし現代のソウル・アルバムと言えるだろう。

3. Snoop Dogg /Ego Trippin
とにかくユル〜い。スヌープには西海岸最後のギャングスタであると同時に馬鹿デカくてトロいというイメージが勝手にある。
黒人ならバスケもしただろうが、突っ立ってただけじゃね〜のって感じ。天然なギャングスタはBボーイの熱いリスペクトを受けて緊張感のない快作をドロップ。
そういえばAV撮って捕まってなかったっけ?

4. Foot Village /Friendship Nation
パーカッション奏者4人から成るグループらしい。パーカッションが4人いると、先入観でリズムに重き置いたグループというイメージが先行するが全く無関係。
ただひたすら脳天気なまでにポコポコ叩くだけ。ジャケもおバカで素晴らしい。実は相当なグループかも…。

5. Primal Scream /Beautiful Future
ポップ・ソングには当然ながらヴォーカルが入っている。
インストなら聴き手はイマジネーションを無限に膨らませるコトができるが、ヴォーカルが入ると曲のイメージが限定されてしまうような気がする。
さてイギリス随一のイケてるっぽいバンドのフロントマン、ボビー・ギレスビーの声の自堕落な雰囲気はタマらない。

6. Pete Rock /NY's Finest
ピート・ロックといえばHouse Of PainのJumpAroundをカッコ良くリミックスした人物。このアルバムは淡々とトラックが進んでいき、そこに都会的なセンスを感じるコトは容易だ。
だからこそ聴きやすく、CDを流したまま家事をした。Wu-Tang Clanのメンバーが参加しているらしいが、パーティ感覚は薄いアルバム。

7. Foxboro Hot Tubs /Stop Drop And Roll!!!
ある意味で興味深い。American Idiotはグリーン・デイのキャリアで最高傑作として位置付けられるだろう。
次作は原点回帰するしかないよなぁ〜と思ってたら覆面バンドで原点回帰。グリーン・デイの看板を掲げないトコに彼らの意地を感じた。これを聴いて彼らの新作がとても楽しみになった。
ちなみにNetworkというバンドもやっている。

8. Free Kitten /Inherit
ソニック・ユースは本当にスゴい。長いキャリアの中で浮き沈みがあるものの、今も溢れ出す創造的なアイディアと意欲、そして大物バンドのオーラが皆無なのもスゴい。
サーストンの若過ぎるルックスもスゴい。さて公私のパートナーもリラックスした「ロック」を奏でている。

9. Kettel /Myam James Part 1
AutechreのQuarsticeとどっちにしようか迷った。聴いた回数も同じくらいだった。想像していたモノよりもちょっぴり良かったから入れました。
っていうか自分がこういうエレクトロな音に飽きてきたのかもしれないと思わせた重要な1枚。またどっかにクレイジーなヤツは潜んでないのかなぁ〜。

10. Metallica /Death Magnetic
メタリカは古い友達みたいなもんだけど、大親友だったのは「メタル・ジャスティス」まで。最近また連絡するようになった感じ。
新作も「やるね〜」って言いながらハイ・タッチはするけど、心の中では「何か違うんじゃないの」って思ったりもした。
ちなみ今年ラーズがコレクションしていたバスキアの絵をオークションに出した。









■2008年にリリースされた作品以外で、よく聴いた音楽

「♪ 僕パンクロックが好きだ〜」と歌ったのはブルーハーツだった。
今では頻繁に聴かなくなったパンクというジャンルだが、引っ越しの際に捨てられないアルバムも多かった。
やっぱりパンクは好きだ。1位のアルバムはお守りのようにiPodに入れてます。

1. Miles Davis /Bitches Brew
王子様はお怒りになっていらっしゃった。ロックというくだらない音楽に。そしてそれを喜ぶ聴衆と受け入れる時代に。
チャーリー・パーカーに教わった音楽こそ本物だと。しかしながら、ジミの過激さやスライの奇妙さが気にならなかったといったら嘘であるコトは自覚していた。
悶々と考えて試行錯誤している間に世界最高の「ロックバンド」は誕生した。

2. Uk Subs /Punk Singles Collection
まずチャーリー・ハーパーが歌っている写真を見てカッコいいと思った。それから音源を手に入れて聴いた時に鳥肌が立った。
すぐに好きになれそうなバンドだと直感したけど、いくらなんでも30歳過ぎてまで聴くとは思わなかった。
残念ながらアルバム単位ではもうさすがに聴けない。はっきり言って駄曲も多い。今ではこのようなシングル集がCDで売ってるので便利です。

3. Misfits /Beware
もしメタリカがカバーしなかったら、そして故クリフの右肩にミスフィッツの刺青をしていなっかたら、ここまで人気が出たのだろうか。
高1の時はミスフィッツをゲトるためだけにレコ屋をハシゴしました。やって手に入れたのがこのアルバムのブートだった。
ビビッたのは一緒に買ったビデオを見た時だった。かなりアングラな匂いがして恐かった。

4. Angelic Upstarts /Teenage Warning
パンク・レコードを聴きまくるというコトはピストルズ以上にカッコいいバンドを探していただけだったかもしれない。
そんな中でこのバンドはピストルズに似てる記憶があったが、聴き返してみるとクラッシュに似てた。
でも御三家ほどの才能が無かったから、今から考えるとこの時点で「No Future」だったのだろう。

5. Circle Jerks /Wild In The Streets
あまりにもイイ加減でブラック・フラッグを辞めさせられたキース・モリスが一念発起して始動させたバンド。
当時のキース・モリスは教会で寝泊りしていたらしい。どんだけ罰当たりなヤツ。今でも詩を読んだりして活動中。

6. Fear /The Record ナチスを模したロゴや「戦争しようぜ!」という曲名があったり、常識的な人なら眉をひそめるバンドだが、サウンドはかなりカッコいい。
アニマルズを熱くカバーしたりブルースっぽい曲があったりとかなり男臭い。

7. Slaughter And Dogs /Do It Dog Style マンチェスターのバンドでかなり過激なバンドだったらしい。メンバーの顔も何かをやらかしちゃいそうなやんちゃな顔つき。
サウンドはNYドールズ直系のラウドなR&Rで、彼らの曲もしっかりカバーしてる。

8. Minor Threat /Out Of Step FUGAZIの前身のパンクバンド。と思って買ったためにかなりハズれたと思った。
サウンドも実は結構軽めだったので、買った当初はあんまり聴いていなかった。後にスレイヤーがアタマの2曲を激カバー。ありがとうございます。

9. The Avengers /Pink Album 男子校育ちだから感じるのかもしれないが、部活のマネージャーが女子なんて無しって思ってます。
女子マネが「観戦して思ったのは〜フォーメションが…」とか言い出したらムッとしてしまうだろう。パンクもオンナが歌うなんて…という性差別的発言すら撤回してしまうカッコ良さ。
気になるルックスはかなり美人で今でも歌ってるらしい。

10. Adicts /Smart Alex パンクというジャンルの魅力の1つにメロディアスでイイ曲が多いコトも挙げられる。
ピエロの化粧をしたボーカルがいるこのバンドの「Bad Boy」という曲はかなりリピートして聴きました。今でも大好きです。





■今年のこの1曲
John Lennon/Stand By Me
youtube
断然ポール派。メロディやベースラインだけじゃなくて性格・アイデア・メンバーの中での立ち位置からソロまで全部好き。
でもR&Rの兄貴的存在っていうのがいたら、やっぱりジョン・レノンってコトになる。
特にこの曲の雑な歌い方には「ロック」を感じて惚れてしまう。







■ライブ、イベント等々で良かったもの

The Roots ビルボードライブ東京
ネイティヴ・タンと言われた硬派なグループであったが余裕で魂を売ってる。
高額なギャラか何か違うモノかは知らないけど、必要以上にヘラヘラしながら演奏していた。切ないコトに演奏は素晴らしく心と体を熱くした。
 






■音楽以外でのベスト10

1. 孤独な旅人 /ジャック ケルアック
この本を読むとホントに心が解放され過ぎて困る。
中でもカッコいいのはNYの有名なジャズクラブのファイブ・スポットでの1コマ。
楽屋でアレン・ギンズバーグがレスター・ヤングに「NYに爆弾が落ちてきたらどうします」と聞いたら、「ティファニーの宝石を盗む」だって。
甘いサックスの音色とは裏腹にやっぱりジャズマンはヤクザ者だった。カッケ〜。

A町でいちばんの美女 /チャールズ ブコウスキー
レッチリのMellowship Slinkyという曲の歌詞に出てきた人物なので買って読んでみたらハマってしまった。
彼の作品はだいたいどれも似たようなもんで、酒・タバコ・競馬・ケツのでかい女ばっかり登場する。愛すべき作家でこの本は文庫本にもなってます。

Bプラトニック・セックス /飯島 愛
オールド・スクールな真性オンナ・ギャングスタの性遍歴開陳本。同年代なのでMA−1を熱く語る箇所は涙が出るほど懐かしかった。
ハイライトはNY滞在中に知り合ったオンナの子の部屋で聴いたCoctteau Twinsに感動したという場面。なかなか繊細な一面も垣間見せる。その前日にはクラブのD-Lightで踊ってるけど…。
<追記>
これを書いてる時はまさか飯島愛さんが亡くなられるなんて…。本気で尊敬もしてたし、亡くなられてその存在の大きさがわかりました。ゆっくりお休み下さい。


4. 自分の生き方をさがしている人のために /ジェリー ガルシア、チャールズ ライク
内容はインタビュー形式でかなり深く音楽論や人生観を語るのだが、時々マウンテン・ガールなる意味不明のオンナが登場する。削除してほしい。
ガルシアも素敵なコトに妻も子供もいたけどLSDをやって目覚め、フリーク・アウトしたとかダメ人間ぶりをしっかり露呈している。題名とは真逆で完全に人生に迷ってしまう。

5. チャールズ・マンスン悪魔の告白 /ニューエル エモンズ
その筋では有名なシリアル・マーダー。自作曲でアルバムも出している。レモンヘッズがカバーして、さらにはガンズもカバーしてしまった。印税は入るのだろうか。
基本的にはどうでもいい本なのだが、デッドのライブに言及する箇所は見逃せない。シャバに戻ったマンソンがインプロを続けるデッドの音楽に酔いしれたという部分に当時の憧憬を見てしまった。

6. ボブ・マーリー―レゲエの伝説 /スティーヴン ディヴィス
説明不要の人物の伝記本。色々なエピソード満載で、デズモンド・デッカーと同じ工場で働いてたという意外な事実もあったりする。
ウケるのはウェイラーズのロンドンツアーの時にボブとピーターは街に繰り出して遊んでるのに、バニーだけは寒いロンドンに馴染めずホーム・シックになったコト。
バニーのソロ・アルバムを聴くと笑ってしまうので、マジでもう聴けなくなったしまった。

7. クレイジー・ダイアモンド―シド・バレット /マイク ワトキンソン、ピート アンダーソン
LSDにハマった医者のバカ息子ではあったが、スウィンギング・ロンドン時代のUFOでの演奏には強烈な個性と並外れたセンスで大きな影響を与えたコトがわかる。近くで接していたメンバーは特に…。
シド・バレット在籍の唯一の1stはピンク・フロイドのピンクな音がイカしてる。どうでもいいけどジミヘンのアソコがデカイという証言もあります。

8. ユナボマー 爆弾魔の狂気 /タイム誌編集記者
テオドア・ジョン・カジンスキー。アメリカの有名な爆弾魔。
飛び級でハーバード大に入った数学の超エリートながら、大学の助教授を辞めてからは、電気も水道も通らない田舎で隠遁生活をしながら自作の爆弾を製造していた。
NYタイムスとワシントン・ポストに掲載された文明社会を批判する声明文はやっぱり天才が書いたモノなので、観点が鋭くて興味深いが確実にイッちゃってる。

9. 湯川れい子のロック50年―見た!聞いた!会った!世界のスーパースター達 /湯川 れい子
最近では昨年末のすべらない話SPの番組中で松ちゃんに告白したり、一昔前はイカ天の審査員をしていた音楽評論家でキレイなおばちゃん。
音楽評論家なら自分の好きなアルバムを勝手に挙げて説明してないで「サビに入る1小節前のドラムに…」とか細かい分析してほしい。
この人はただのミーハーな体験談なのが素晴らしい。甘酸っぱいのは初恋の先生に「キミの目はペルシャ猫みたいだね」とか言われた青春時代の思い出。

10. フレディ・マーキュリーと私/ジム ハットン
マジでゲイの方々には偏見はありません。というのも20代の頃にゲイの方とお話させて頂いたのですが、彼のディープな人生観が薄っぺらな自分に新しい視野を啓示させてもらったからです。
しかしオトコ同士の秘め事を想像するとやはりちょっと引いてしまう。男女間の秘め事もそうですが、やはり隠してもらいたい。
この本はそんなオトコ同士の秘め事全開。タマったフレディーに強引に押し倒された…とかマジで聞きたくない。この本を読んでクィーンを…さらに好きになった。








■自己紹介

魂を売った34歳。
企画参加3年目です。

嫌いなモノは納豆。
納豆狂いのヤツと友達になる度に、ヤツらお気に入りのアレンジした食べ方を押し付けられて挑戦したけど全然ダメ。
過去7回チャレンジしました。今でも7回のチャレンジは順番通り鮮明に思い出せる。一番ヒドかったのはミルクと混ぜる食べ方。そこまでして喰わそうとするな。違うモン食べるわ!







■2008年はどんな年?

一言で終わります。「演繹」
 













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